Duolingo を使い始めて半年とちょっと経過したので、Duolingo自体と、それぞれの言語の雰囲気がどんなものかまとめておきます。

概要
Duolingo (https://www.duolingo.com/info) とは:
- 月間アクティブユーザは、1億人越え(2025年現在)
- ユーザ登録のみで基本的な学習機能は利用可能(無料版では広告あり)
- 学習できる言語は、とにかくたくさん(ベース言語として英語が使えれば)
- 独自の語学検定試験を運用している。(海外大学でも採用実績あり)
- データ駆動型の学習が可能。(学習内容をいい感じに調整してくれる)
- 文法の学習は(やりたくなければ)やらなくてもいい
- Reading, Writing, Listening, Speaking の4技能を学習できる
総じて、語学学習者に非常におすすめできます。(個人的な意見ですが)
特に、英語を一定レベル以上で運用できる人にはメリットがかなり大きいです。
まずは英語を習得すれば、そこから世界中の(人工言語を含む)様々な言語学習の旅に飛び出せます。
使ってみた感じ
とりあえず、英語はなんとなくできるようになり、次にどの言語をやろうか迷ったので、とりあえず欲張って国連公用語である6カ国語とプラスアルファ、にチャレンジしてみてます。

学習した履歴が “xp” という単位で数値化されます。
ゲーム感のある、「xpブースト」のようなボーナスもありますが、基本的には 10,000xp を越えればその言語で簡単な挨拶ぐらいはできるかな? といったところです。
以下に、それぞれの言語の雰囲気(日本人から見た)をまとめますが、文法用語とかはめちゃくちゃかもしれないです。 あくまで、言語ごとのおおまかな「雰囲気」や「主観的な印象」です。
スペイン語
主に、スペインと南米で使われています。 メキシコやコロンビアなんかがそうですね。
個人的には、アメリカでもよく使われている印象です。 英語ネイティブでスペイン語できる人が多い気がする。
学習していて、ザ・ラテン語って感じです。
YouTubeとかで話者を見てても、思いますが、結構騒がしめ。(そこがいいとこ)
文法的には、主語の脱落?省略?が頻繁に起こります。この辺りは、日本語によく似ているかもしれません。
(Yo) soy Kazuki Maehara.
ただし、主語を省略することで、誰に(何に)ついて話しているのかが不明瞭になります、故に、動詞の活用がまぁびっくりするぐらいあります。数えたことはないですが、20〜30個とか。
何かしらの法則性はあると思いますが、その辺含めてまだまだよくわかっていないです。
「持っている」(英語でいう to have)は、現在形だけでも、tengo, tienes, tiene, tenemos, tenéis, tienen のように活用されます。ここからさらに、過去形などの時制や接続法などの文法が絡んでくるという、、、
それから、英語や日本語では、形容詞は基本的に前置修飾ですが(名詞の前に形容詞を置く)、スペイン語では、後置修飾となります。
manzana roja -> (りんご 赤い)の順。
さらに、ラテン語は、名詞に性を持つことで有名ですね。 基本的には、末尾が -o が男性名詞で、 -a が女性名詞となります。(例外はたくさんある)
manzana roja -> 「りんご」は、ばっちり女性名詞です。赤いという形容詞も女性形となっています。
多分、この変化によって、言葉がしばしば韻を踏むことになるのだと思います。スペイン語の美しいところ。
もっというと、性数一致という考え方で、名詞の「数量」と「性別」によって変化するという、日本人的にはややこしい。
他に特徴的だと思うのは、疑問符を逆さまにして文頭にも置くことですね。
¿Cómo te llamas? (あなたの名前は?)
発音は、日本人からしたらかなり簡単だと思います、ローマ字読みとは異なる、”r” や “ll”, “g”, “j” だけ押さえておけば、それっぽくスペイン語は発音できるかと。
日本人は意外と巻き舌ができる人が多いので、”rr”なんかも得意でしょうね。 ちなみに、英語ネイティブは、巻き舌ができないって人が結構います。
一言でまとめると、「とにかく明るくて楽しい言語」 ってイメージです。

中国語
これはもう、日本の隣人であり、多くの文化を共有する国として言わずもがな。 世界各国にチャイナタウンもあるので、それなりに世界中で使える気がします。
リーディングについては、漢字なので、日本人であれば大体読めます。
ただし、ところどころ漢字の形が違ったりするので、ちょっと戸惑うこともありますね。
発音に関しては、日本語とはまるっきり違い、 Pinyin(拼音) という音を覚えるのが大変です。ついでに、同じ読みであっても「四声」というアクセントがあり、全く意味が違ってくるという複雑さです。
中国語の語順は英語と同様で、「主語(S)+動詞(V)+目的語(O)」となります。
また、主語に絡んだ動詞の変化や、名詞の性別、単数複数がないので、この辺りは日本語に似ています。
ついでに、単語同士を空白などで区切らないのも日本語に似ています。 全部漢字なので、画数が多くて長文を見かけるとギョッとしますが。
一言でまとめると、「文字は似てるけど日本語とはまるで別の言語」って感じです。 発音や文字の形態が純粋に美しい言語だと思います。
ロシア語
中国語と同じく、日本のお隣さんです。 が、勉強してみた感じ、まるで掴めません。
ちょっと調べてみた感じ、人称代名詞がとんでもなくたくさんあるっぽいです。
ロシア国内はもちろん、その隣の東欧でよく使われています。
なんとなく、文法がすごく複雑な気がしますが、それ以前に文字がキリル文字(Cyrillic)なので、まず、それらを覚えないと読めません。
こんな感じ
Как дела? (How are you?)
Всё хорошо. -> (Everything is fine.)
また、キリル文字を覚えても、アクセントや音の変化がまぁ多いこと。 単語単位で覚えた方がいいような気がします。
ついでに、日本人の耳では初見で識別できないような、似ている音がいくつかあります。
単数形、複数形がありますが、この辺は、なんとなくルールがあるような。
ついでに男性名詞、女性名詞、中性名詞の3パターンがあるみたいですが、キリル文字に見慣れなさすぎて、学習初期は判別がまるでできません。
少しばかり、重苦しいというかなんというか、そんな雰囲気がします。ドストエフスキーの小説とかもそんなだったような。 このあたり、英会話でしばしば喋る機会のある当のロシア人に聞いてみたところ、曰く、「ロシア人は、悲観的でリアリストな気質の人が多い」ってことでした。
一言でまとめると、「かなりミステリアスで複雑な言語」って感じです。 ただ、その複雑さが美しくもある言語です。
(まだまだ、よくわかっていないです。)

フランス語
スペイン語の仲間、ラテン語系の言語ですね。 フランス、カナダの一部が有名ですが、意外とアフリカ大陸の国々でも使われています。
こんな感じです
Bon appétit! (召し上がれ、みたいな意味)
S’il vous plaît. (Please.)
発音がめちゃくちゃ難しいです。 発音に規則性はありますが、音の脱落やリンキングにどうも慣れません。 英語に慣れているとついつい、末尾の子音まで発音してしまう感じがあります。
スペイン語に似ている単語や表現がたくさんあるので、一緒に勉強すると意外と効率が良いかもしれません。
英語にも似たような単語がありますが、ちょいちょい意味が違ってたりするので要注意かな、と。
Netflix で Emily in Paris を見れば英語と一緒に簡単なフランス語は覚えれます。
ファッションやアートの国ってイメージが強いせいか、勉強していて、フランス語自体もおしゃれな感覚がしますね。
英会話していても、「フランス人は英語を話してくれないので、基本は相手に合わせてフランス語でコミュニケーション取らないといけない」ってよく言われています。
一言でまとめると、「言語と文化に誇りを持った人々の言語」って感じです。 フランス語は、流れるような音が美しい言語だと思います。

数学
おおまかに言って、数学は言語のようなもの、です。(だいぶ抽象度の高い)
なんなら、世界共通語だと思ってます。
Stanford online の Introduction to Mathematical Thinking でも 「数学において、重要なのは、より緻密に言語を取り扱うこと。」 といったようなことが述べられています。
以下は意味合いが全く異なるよ、ってことです。
- One American dies of melanoma almost every hour.
- Almost every hour, an American dies of melanoma.
今のところ、Duolingo では「数学」というよりも、「算術」の側面が強いようなコースがメインです。加減乗除や比率など、、、もしかしたら今後は代数や幾何なんかも出てくるかもしれませんが。
数学の具体的な話は、また、個別の記事で書くことにします。
「パターンの科学」とも換言できます。
The Science of Patterns, according to that description, the mathematician identifies and analyzes abstract patterns.
音楽
言語です。
少なくとも、個人的には言語だと思ってます。 🙂
ピアノ譜面を読めるようになります。 ただし、スマホの画面だとかなり辛いので、本気でやりたければ別売りのDuolingo用の「物理キーボード(鍵盤)」を買った方がいいです。 オフィシャルのオンラインショップにあります。
意外と数学とも関わりが深かったりします。 ペンタの五音階、音価の計算、、、
またピアノとか再開したら、趣味まみれのポストとか投稿します。
Hiromi Uehara さんは、会話できるレベル。
イタリア語
イタリア語は、スペイン語やイタリア語と同じく、ラテン系の言語です。
日本人的には発音がかなり似ているので読むだけならだいぶ楽です。
意外と日本にもイタリア語から来ている単語があったりします。
Latte (牛乳)
Gelato (ジェラート)
ちなみに、イタリアは西洋音楽の中心地だった名残から、楽譜の演奏指示などで使われている単語や、楽器の名前などの音楽用語にもイタリア語が多かったりします。
forte(フォルテ、強い)
レミファソラシド、も元々はイタリア語
まだまだ、簡単な単語ぐらいしか覚えていないです。
ドイツ語
ドイツ語は、ゲルマン系の言語と呼ばれますね。 意外と英語のお仲間だったりします。(共通の単語もちらほら)
発音は、英語とほんの少しのフランス語を混ぜっ返したようなイメージです。 “r” の発音が2種類あるような気がします。
また、日本語で言うところの「う」の発音が3種類ぐらいあって、ややこしいです。 “u”, “ü”, “ö” あたりがだいぶ似てます。
書き方にもちょっと特徴があり、英語と違って、「全ての」名詞の頭文字が大文字になります。 これは、例え名刺が文中にあっても、ということです。 知らない単語でも名詞か否かの判断は簡単にできます。
Ich bin Studentin. -> 私は、(女の)学生です
Bist du Lehrer? -> あなたは先生ですか?
名詞に性があり、もちろん冠詞を活用します。 なんなら、格変化や数量による変化もあるみたいです。 この辺りはまだ勉強中。
ドイツ語を話せるイギリス人に聞いたところ、「名詞にどんどん単語を継ぎ足せる」らしくて、長ったらしくなるらしいです。(この辺りの感覚は日本語に似てるかも)
とりあえず、「単語やら発音がやたらとかっこいい言語」だと思ってます。
Kugelschreiber (ボールペン)
アラビア語
謎言語です。 文字から何から、今のところはまるで訳がわかっていないです。 X(旧Twitter)では、割とよく見かける気はします。
有名なルールでいうと、英語や日本語とは異なり、アラビア語は右から左に読み書きします。
筆記にも特有のクセがあり、文字と文字の組み合わせによっては、それぞれの文字が変形するため、通常の形と共に変形した形も覚える必要があります。 (連続で筆記するときに書きやすくなる?)
発音はそこまで難しくない気がしますが、たまに同じ綴りで別の発音になったりするような?
とにかく、まだまだ掴めていません。 とりあえず、文字と発音から勉強中です。
いわゆる、「アラビア数字」の原形も学べる気がするので、この辺りはちょっと楽しみです。
死ぬまでには、千夜一夜物語(ألف ليلة وليلة: アルフ・ライラ・ワ・ライラ)を原文で眺めてみたいですね。
まとめ
とりあえず、めちゃくちゃ便利です。 テクノロジを使った言語学習の方法としては完成形に近いと思います。
「日本語 -> 他言語」として学習しようとすると選択できる言語が少ないので、「英語 -> 他言語」で学べるぐらいの英語力があった方が圧倒的に便利です。
最近の音声認識技術など、新しいテクノロジを存分に使ってあるので、スピーキングやリスニングの練習もバッチリです。(もちろんネイティブ音声)
語学に興味があるなら、課金してみても損はしないはず(ファミリープランでも年間1万円ちょっとぐらい)
とりあえず、Polyglot(多言語話者)を目指してのんびりやっていきます。
Duolingo のレビューでした。 それでは!
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